アシュタンガヨガの3大要素、トリスターナ。

アシュタンガヨガというと、連続してポーズを取っていく事だけに気を取られがちですが、それだけだとブートキャンプ等のサーキットトレーニングのように感じてしまう方も多いかもしれません。

このヨガの目指すところは「動く瞑想」[Meditaion in motion]です。
これを実現させるために必要な3大要素は

1) 呼吸(プラナヤーマ)
2) 視点(ドリシュティ・ドリスティ)
3) ポーズ(適切なバンダ)

と呼ばれるトリスターナ(三つのポイント)です。

●呼吸
鼻呼吸で奥で音を作りながら呼気・吸気を同じ長さで同じ量で。
●視点
各ポーズで決められている見る場所をソフトフォーカスして維持。
●ポーズ(バンダ:サンスクリット語で鍵の意)
ムラ(お尻の少し手前)を引き上げ・ウディアナ(おへその少し下)を引き込む。

ポーズと呼吸を連動させる事によって体に熱とエネルギーを生み出し、視点を定める事によって意識を内側にフォーカスします。
時には激しく難しいポーズの連続においても自分を冷静に・客観的にコントロールする事ができるようになると、日常生活の中においても冷静でいられる事が多くなります。

例えば今までは怒ってしまっていたようなシチュエーションでも呼吸をする事で、自分を客観視でき、事態を先入観なくスルっと受け入れる事ができるようになります。
「こんな事もあるかな」
「予定調和なんてないもんな」
「この人、今日は疲れてるのかな、本気ではないかもな」
「自分が100%正しい訳でもないもんな」
などなど。

また、冷静なマインドの状態を保ったまま一生懸命に力を出したり、活動したりする事ができます。火事場のクソ力をコントロールできるイメージというか。
前までは息を止めて歯を食いしばって
「こなくそ!」
「負けてたまるか!」
「ちくしょー!」等々
穏やかなマインドとは程遠い状態でないと出せなかった力も、冷静に必要な部分に必要なだけ使えるようになります。

また、ポーズの練習は日頃経験する人生での困難を疑似体験していると言ってもいいかもしれません。原因と結果が自分に起因している部分が多く、少し力を抜いたら楽になったり。少し角度を変えただけで掴めるようになったり。どんなに難しい状況でも冷静に呼吸をして状況を分析しながらアクションを起こすいい練習になります。

どんどん練習を深めて楽しんでいきましょう。

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